年末年始は12月27日~1月3日まで休診となります

[主な症状]
鼻水が出る、鼻がつまる、くしゃみが出る、鼻血が出る、臭いがわからない、鼻がくさい、鼻をぶつけた、など

[主な疾患]
花粉症・アレルギー性鼻炎 / 副鼻腔炎 / 鼻ポリープ / 鼻前庭湿疹 / 鼻出血 / 嗅覚障害

主な鼻の疾患

花粉症・アレルギー性鼻炎

鼻から入った異物(抗原、アレルゲン)に対するアレルギー反応によって
くしゃみ、鼻水、鼻づまりを引き起こされた状態です。

アレルゲンになりやすいものとして
スギ・ヒノキなどの花粉、ダニの死骸やハウスダスト、
犬・猫などのペット、カビなどがあります。

血液検査により各アレルゲンごとのアレルギー反応を調べて原因物質を特定します。

症状コントロールのために抗アレルギー薬、ステロイド鼻噴霧薬などの薬物療法を行います。
これで改善が見られない場合は
鼻の粘膜を焼灼(しょうしゃく)する「レーザー治療」や、
アレルギー反応を起こしにくくする「舌下免疫療法」を検討します。

おくすりが無効な重症な鼻症状に対しては手術が必要となります。

急性鼻炎

いわゆる鼻風邪の状態です。
鼻水、鼻づまり、くしゃみ、鼻の痛みなどが生じます。

ウイルスによる感染のため抗菌薬は効きません。
長引くと黄緑色の鼻水になると副鼻腔炎に移行していくことで発熱などの症状がでます。

鼻水を抑える薬、痰切りの薬を使います。
お子様の場合は「鼻吸い」を行うことで中耳炎の併発を防ぎます。
細菌感染が疑われる場合には抗菌薬の内服を行います。

急性副鼻腔炎

風邪などのウイルス感染の後に細菌感染の状態になったことを指します。
膿のような鼻水や、鼻詰まり、頬の痛み、頭痛、発熱といった症状が出ます。

抗生剤が必要な状態でしっかりと治療する必要があります。
長期間改善しないと「慢性」副鼻腔炎に移行してしまう場合があります。

慢性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎の状態が長くなり、鼻の粘膜が肥厚し換気が悪くなり炎症がとれにくくなった状態を指します。
粘り気の強い鼻水、のどに鼻水が回る「後鼻漏」、鼻詰まり、嗅覚障害などが生じます。

鼻の中にポリープができていたり症状が強い場合は、手術が必要になる場合があります。

好酸球性副鼻腔炎

両側の鼻の中にポリープが生じ、嗅覚障害をきたします。
ポリープの中には白血球のうちの好酸球という細胞が多く見られます。
手術をしても再発しやすいため、難病にされています。

気管支喘息やアスピリン不耐症も併発する場合があります。

治療としてはステロイドの点鼻や内服を行いますが、
重症化すると手術が必要になります。

鼻出血

鼻血のほとんどは、鼻の入り口近くから出血しています。
鼻を噛んだりいじったりすることで粘膜から出血しますが、
特に原因が思い当たらない場合も多いです。

まずは指で鼻を強くつまみます。
血液を飲み込まないように下を向いて、口に流れた血は吐き出してください。
15分たっても止まらなければ耳鼻咽喉科を受診してください。

出血がひどかったり、繰り返している場合は
電気メスなどで止血をする場合があります。

嗅覚障害

嗅覚障害の原因として最も多いのは慢性副鼻腔炎です。
しかしアレルギー性鼻炎で鼻の粘膜がむくんでいるときや、
頭をぶつけたあと、風邪を引いたあとなどにも生じえます。

匂いを感じる粘膜は鼻の最も上部にあるので内視鏡での確認が必要です。
脳の病気も嗅覚障害の原因となるためCT、MRIなどの検査も検討します。

鼻前庭湿疹

鼻のかみすぎ、こすり過ぎにより、
鼻の下の皮膚が炎症を起こしている状態です。

皮膚が荒れているため、かゆみがあります。
保湿剤やステロイドの塗り薬を使用します。