4月25日(木)、26日 (金)は手術がないため午前も外来診療を行います

舌下免疫療法・減感作療法

アレルギー性鼻炎の「根治」を目指せる治療です。

舌下免疫療法はスギ花粉症やダニアレルギーについて唯一「根治」を目指せる治療法です。
アレルギー体質を改善させ、これまで必要だった内服薬や点鼻薬を減薬・終了することが可能になりました。

舌下免疫療法とは

舌下免疫療法はアレルゲン免疫療法の一つです。
アレルギーの原因物質であるアレルゲンを少量から投与することで、
体をアレルゲンに慣らすことで、アレルギー体質の根本的な改善が期待できる治療法です。

 

舌下免疫療法の効果

舌下免疫療法では、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなど
アレルギー症状を全般的に改善します。

効果がある人の割合

適切な舌下免疫療法を受けたスギ花粉症患者の約80%の人が効果を実感し、
約30%の人は内服薬が不要になっています。

治療開始から効果が出始めるまで

効果は早い人で2〜3ヶ月で始めます。

ただしスギや、ダニのアレルゲンが増加するシーズンがあるため
全員が早期に効果を感じられるわけではありません。

翌年の飛散シーズンで効果を実感される方も多いので、
治療継続が大切です。

 

効果の持続期間

4〜5年間の治療で8~10年程度効果が持続します。

また、投与終了後年数が経過して鼻の症状が出始めた場合は、
再度舌下免疫療法を数ヶ月間行うことでまた「アレルゲンに慣れた状態」を作り出すことができます。

3年未満の治療期間では効果の持続期間が極端に短くなる傾向があります。
そのため最低3年以上の治療継続をおすすめしております。

 

投与方法

舌下免疫療法では、すぐに溶ける治療薬(口腔内崩壊錠)を舌の下に置きます。

「2~3秒で溶けてしまう味のないラムネ」のようなものをイメージしていただくのが良いかもしれません。

初回は医療機関で服用しますが、2回目以降は自宅で服用できます。

一定時間粘膜に接触させることで効果が得られます。飲み込むと効果がなくなってしまうので注意が必要です。

 

治療期間と通院頻度

口腔内に副作用が出ていないかを確認するため、1ヶ月に1回通院頂きます。
通院期間は最低でも3年間は必要となります。

数年間の治療後、鼻や目の症状がが改善されて根治すれば通院の必要がなくなります

 

治療開始に必要な検査

スギ花粉症・ダニアレルギーの診断

舌下免疫療法は、「スギ」、もしくは「ダニ」のアレルギーにのみ行うことができます。

このため治療開始には原因となるアレルギーの原因物質を確定する採血が必要です。

まず1回目の診察の時に採血の検査をします。
2回目の診察で採血結果からアレルギーを確定し、
長期間治療が必要な旨を説明する同意書にサインいただいた上で舌下免疫療法の治療を始めます。

アレルギー検査の詳細

 

治療にかかる費用

初回の診察ではスギ花粉症・ダニアレルギーを確認するため、
その検査費用や処方せん料・薬局での薬代を含め5000~8000円程度かかります。
(必要な検査により異なります)

それ以降は再診料や処方せん料・調剤薬局での薬代を含め、
1ヶ月あたり2000~3000円程度です。

(上記の費用はいずれもあくまで目安です。処置の種類や通院の間隔によって金額が異なる場合があります)

 

舌下免疫療法のまとめ

舌下免疫療法はきちんと治療を続けることによって、
スギ花粉症やダニアレルギーを根治できる可能性のある治療法です。

舌下免疫療法開始後、
早ければ次のシーズンから薬の種類を減らすことが可能となります。
さらに4年目以降は今まで大変だったスギやダニアレルギーの症状から解放される可能性があります。