6月から木・金曜日の午前が手術日となります。

当院では鼻ポリープにともなう鼻づまり、嗅覚障害がある方向けに、
鼻ポリープ切除術(鼻茸切除術;内視鏡下鼻副鼻腔手術1型)を行っております。

 

鼻ポリープとは

『鼻ポリープ』は慢性的副鼻腔炎(一般的にいう蓄膿症)に付随する一つの症状です。
別名 鼻茸とも呼ばれています。

主に鼻づまりの原因となり、副鼻腔炎が長時間持続している指標になります。

 

鼻ポリープのでき方

鼻かぜやアレルギー性鼻炎で鼻の環境が悪くなると膿のような黄色い鼻水がでて副鼻腔炎になります。
この炎症が長引き鼻づまりが長期間治りきらない場合、慢性副鼻腔炎となります。

慢性副鼻腔炎では、鼻の中に白いきのこのように垂れ下がって見えることがあります。

これが『鼻ポリープ』です。

 

鼻ポリープによって生じる問題

鼻ポリープが一度できると鼻づまりが治りにくくなります。
慢性炎症によってできたポリープは薬の治療だけでは改善しない場合が多いです。

また副鼻腔の通気路を閉塞していることが多いため副鼻腔炎が治りにくくなる原因にもなり、

副鼻腔炎になる→ポリープができる→副鼻腔炎が治らない→ポリープがより大きくなる→さらに副鼻腔炎が治らない

という悪循環になっていきます。

その他次のような症状の原因ともなりえます。

  • 膿のような鼻水(膿性鼻汁)
  • 頻回な鼻出血
  • 後鼻漏(喉に垂れ込む違和感)
  • いびき
  • 顔面痛・頭痛
  • 嗅覚障害
  • 口臭

 

当院での鼻ポリープ切除術

当院では鼻ポリープを切除して鼻の通りを良くする日帰り手術を行っています。

麻酔は局所麻酔で、全身麻酔は行いません。
そのため入院は不要で、手術後直ぐに帰宅することができます。

 

手術の流れ

外来受診

      1. 慢性副鼻腔炎の診断、鼻ポリープの確認
      2. 手術日程の決定
      3. 血液凝固機能の評価(採血)

 

手術当日

      1. 全身状態のチェック
      2. 鼻の麻酔
      3. 点滴
      4. 手術
      5. 帰宅

外来受診日

      1. 術後の鼻の状態の確認
      2. 詰め物の除去

手術時間

鼻ポリープ切除術の手術時間は片側10~20分程度です
(出血量や鼻の狭さによって時間が前後します)

手術終了後、鼻を内側から圧迫する詰め物をします。
出血がないことを確認し帰宅します。

 

*出血量が多い場合は途中で手術を中断することがあります。

* 術後は手術した鼻の中の処置が必要なため週に1~2回程度の通院が必要です。

*毎日鼻洗浄を行っていただくことで2週間ほどで鼻の環境が良くなります。
その後は2~4週に1回の受診頻度になります。

*術後1週間前後は鼻水に血が混じりますが徐々に赤みが減り、最終的には透明な鼻水になります。

鼻ポリープ切除術をおすすめする方

    • 鼻づまりが数ヶ月良くならない方
    • 匂いがわかりにくい方
    • 鼻ポリープが指摘されている方
    • 鼻ポリープに対して内服薬の効果がいまひとつの方
    • 忙しくて入院期間を取ることが難しい方
    • いきなり大きな手術は心配な方

 

手術費用

片側:約4000~12000円程度(3割負担)

(鼻茸の大きさ、位置、重症度、使用機材で変わります。)
*これに薬剤や点滴の費用追加でかかります。

多くの場合両側を一度に手術することが可能です。
ただし高度な鼻ポリープの場合はまず片側の手術行い、術後安定したら反対側の手術を行います。